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書評「99.9%は仮説」

タイトル:99.9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方
著者:竹内薫

オススメ度 70%


内容的には至ってシンプルで、要は
科学は絶対じゃないどころかわかってないことだらけ」という事に尽きる。
言ってしまえば、これが繰り返し述べられているとも言える。
私はこういった類の本は今まで数冊読んできた人間なので、単調の感は否めない。

さて、竹内さんは著書多数で他の本も何冊か持っているが、この本は他のと様子違う。
なんといっても非常にわかりやすい。非常に読みやすい。するすると一冊読めてしまう。
竹内さんの他の本においては、基本的な物理知識は読者も知っている前提で論が展開され、私などの教養のない人間は置いてきぼりにされるばかりなのであるが、この本はそういったことがないのだ。
つまり、最初から科学初心者を読者に想定した本であると言える。
「厳密に言えば」、ここはこうだし、あそこはああだ、というのはおそらく著者自身も自覚しており、書きたくてたまらなかったであろうが、文の流れが悪くなり、初心者が置いてきぼりになるのを避けたのであろうと推測される。

以上の事から、アマゾンでは、「内容が薄い・浅い」「雑な内容が多い」「同じことの繰り返し」といった低評価のレビューが目立つが、全く的外れのコメントなのである。
この本は、科学初心者に対して、科学とは一体どういうものなのかをスムーズにざっくりと、しかし基本的な考えはしっかりと定着するように意図され、更に言うならば、科学に目覚める人間が新たに生まれることを期待して書かれているのである。
そういった入門書として、本書はとてもオススメ出来る本と言える。