忘我
幸せについて考えてみる。
どんな時が幸せなのだろうと考えてみる。
幸せについて思いを巡らしているこの時は、とても幸せと言える状態ではない事は確かだ。
私が考える幸せは、我を忘れている瞬間だ。
対局中、勝ち負けではなく最善を求めて必死に読んでいる瞬間。
BGMが鳴り止んだのも気づかずに読書にのめり込んでいる瞬間。
朝の目覚めにしとしとと降る雨音に耳を澄ます時。
ランニング中、苦しさを乗り越えて無心になる瞬間。
動物や植物は、どんな瞬間も、幸せなのかもしれない。
苦しさが人を押し上げる。
苦しめることが心の役割のようにも思える。
苦しさに立ち向かっていく事を幸せと呼べるような人間になりたい。